詩篇 52

ダビデが、その敵ドエグ(Ⅰサムエル22章参照)に抗議して書いたもの。ドエグは、のちに八十五人の祭司とその家族を虐殺した。

1おまえは英雄のつもりでいるのか。
神の民に加えたこの暴虐を誇っているのか。
おまえは策略を謀ることにかけては天才だ。
どうしてそれほど、善より悪が、
真実よりうそが好きなのか。
相手を中傷するのに目がなく、
でたらめを並べ立てては、平気で人を傷つける者よ。

神はおまえを激しく打ち倒し、
死人の国へ引きずって行かれる。
それを見て、神に従う人々は恐れを感じるが、
まもなく笑ってこう言うだろう。
「あれが、神をあなどり、富に望みを置き、
ますます大胆に悪事を働いた者の末路だ。」

一方、この私は、主に守られている
囲いの中のオリーブのようで、
いつまでも主のあわれみにすがる。
ああ主よ。
あなたの懲らしめがどんなものかを知った私は、
永久にあなたをほめたたえて、
そのあわれみを待ち望みます。
あなたがどんなにいつくしみ深い神であるか、
知らない者などいないのですから。