詩篇 50

1全能の神である主は、東の果てから西の果てまで、
人々を呼び集めました。
シオンの山のうるわしい宮から、
神の栄光が輝きわたります。
神は焼き尽くす火をまとい、
雷とともに姿を現されます。
そのまわりには嵐が猛り狂っています。
ご自分の民をさばくためにおいでになった神は、
天と地にこうお叫びになります。
「祭壇にいけにえをささげた人々を捜し出せ。
わたしに忠誠を誓った民を集めよ。」
神は完全に公正な裁判官となって、
判決を下されます。
天も、神の正しさを証言します。

「民よ、耳を傾けなさい。
わたしはあなたがたの神である。
あなたがたには告発すべきことがある。
わたしは、祭壇にささげられたいけにえに
不満があるわけではない。
それは欠かさず供えられている。
しかし、真にわたしの求めているものは、
いけにえの雄牛や雄やぎではない。
10-11 野原や林の獣は、
もともとわたしのものなのだから。
千の丘で草をはむ家畜も、
山の鳥もみな、わたしのものである。
12 たとえ飢えても、あなたがたに頼ったりはしない。
全世界とその中のものはみな、
わたしのものなのだから。
13 あなたがたに、いけにえの肉と血を、
どうしてもささげてもらわなければならない
わけではない。
14-15 わたしが求めているのは、真心からの感謝、
わたしへの誓いを果たすことである。
苦難のとき、わたしを頼みとしてほしい。
そうすれば、わたしは助けの手を差し伸べ、
あなたがたはわたしをほめたたえるだろう。」

16 しかし、悪者に向かっては、
神はこう宣言なさいます。
「二度とわたしのおきてを口にしてはならない。
わたしがおまえに約束したかのように
思ってはいけない。
17 おまえはわたしの懲らしめを拒み、
おきてをないがしろにしたのだから。
18 おまえは、どろぼうを見ると手を貸し、
腹黒い者や不道徳な人間とつき合っている。
19-20 のろいのことばを吐き、うそをつき、
聞くに耐えないことばを口にする、
おまえのような人間は、
血を分けた兄弟の悪口さえ平気で言う。
21 今まではわたしも、じっと黙って見てきた。
おまえは、神は気にかけていないと思っていた。
しかしついに、罰の下る時がきた。
これらのことが、おまえの罪状だ。
22 神を忘れ去った者へ、最後のチャンスを与えよう。
わたしはおまえを引き裂こうとしている。
だれもおまえを助けることはできない。

23 心からの賛美は尊いささげ物。
それこそ、わたしの栄誉である。
わたしの道を進む人は救われる。」