11-2 主はまた、モーセに、ツァラアトが治った人をどうするかを指示しました。 3 「まず、祭司が野営地を出て、患者を調べ、確かにツァラアトが治っていたら、 4 食用にできる鳥を生きたままで二羽、杉の木、緋色の撚り糸、ヒソプの枝をその人のために持って来させる。治った者のきよめの儀式をするのだ。 5 祭司は、二羽のうち一羽を土器に入れた湧き水の上でほふるよう命じる。 6 生きているほうの鳥を、杉の木、緋色の撚り糸、ヒソプの枝といっしょにその血に浸す。 7 次にツァラアトが治った者にその血を七度振りかけ、「きよい」と宣告する。そのあと、生きているほうの鳥を野に放す。
8 治った者は衣服を洗い、毛を全部そり落として体を洗う。こうしてから野営地に戻り、元の生活をする。ただし初めの七日間は、自分のテントに入ってはならない。 9 七日目にもう一度、髪もひげもまゆも全部そり落とし、衣服と体を洗う。これで、完全にツァラアトが治ったと宣告される。
10 翌日、傷のない雄の子羊二頭と、傷のない一歳の雌の子羊一頭、細かくひいた上等の小麦粉六・九リットルをオリーブ油でこねたもの、オリーブ油〇・三リットルを持って来る。 11 祭司は、その者とささげ物を幕屋の入口へ引いて来る。 12 まず、雄の子羊一頭とオリーブ油〇・三リットルをささげ、祭壇の前で揺り動かして罪過を償ういけにえとしなさい。 13 幕屋の中の、焼き尽くすいけにえと、罪の赦しのためのいけにえをほふる場所で、その子羊をほふるのだ。このいけにえは、罪過のためのいけにえと同じく最も聖なるささげ物で、祭司の食物となる。 14 祭司はその血を取り、きよめられる者の右の耳たぶと手足の右親指に塗る。 15 それからオリーブ油を左の手のひらに注ぎ、 16 右手の指で、神の前に七回振りかける。 17 手に残った油は、患者の右の耳たぶと手足の右親指に塗る。つまり、罪を償ういけにえの血の上に塗ることになる。
18 まだ残っている油は、最後にその者の頭に注ぐ。こうして祭司は、主の前でその者の罪を償う。 19 このあと、罪のためのいけにえをささげ、もう一度、汚れからきよめられた人の罪を償う。それがすんだら、焼き尽くすいけにえをほふり、 20 祭壇に穀物の供え物といっしょにささげる。これらの儀式が全部すんで初めて、その人はきよくなったと宣告される。
21 貧しくて子羊二頭をささげられないときは、罪過を償ういけにえとして雄の子羊を一頭ささげなさい。ほかに、二・三リットルの上等の小麦粉をオリーブ油でこねたものを穀物の供え物とし、〇・三リットルのオリーブ油を添える。 22 また、山鳩か家鳩のひなを二羽持って来る。どちらでも手に入るほうでかまわない。一羽を罪が赦されるためのいけにえに、もう一羽を焼き尽くすいけにえにする。 23 この場合も子羊と同じように、八日目に幕屋の入口にいる祭司のところに持って来る。主の前で、きよめの儀式を行うためである。 24 祭司は子羊と〇・三リットルの油を罪過を償ういけにえとし、祭壇の前で揺り動かしてささげる。 25 子羊を殺し、その血を、きよめの儀式にあずかる者の右の耳たぶと手足の右親指に塗る。
26 次に、オリーブ油を左の手のひらに注ぎ、 27 主の前に右手の指で七回振りかける。 28 続いて、その者の右の耳たぶと右手足の親指に塗る。罪過を償ういけにえの血と同じ場所につけるのだ。 29 残りの油はきよめにあずかる者の頭に注ぎかけ、主の前でその者の罪を償う。 30 それから彼は、山鳩か家鳩のひな二羽をささげる。どちらでも手に入るほうでかまわない。 31 一羽を罪の赦しのためのいけにえ、もう一羽を焼き尽くすいけにえとし、穀物の供え物といっしょにささげる。こうして、祭司は主の前で、その者のために罪の償いをするのである。」
32 以上は、ツァラアトが治っても、きよめの儀式に普通のささげ物ができない者についての指示です。
33-34 続いて主は、モーセとアロンに命じました。「約束の地であるカナンの国に着いたら、ある家にツァラアトが発生するだろう。 35 その時は家の持ち主に、『家にツァラアトが発生したようです』と報告させなさい。 36 報告を受けた祭司は、検査の前に必ず家を空にするよう命じる。さもないと、祭司がその家にツァラアトが発生したと宣告するとき、家財道具まで全部汚染されたことになってしまうからだ。 37-38 家の壁に、緑あるいは赤みがかったしまがあり、表面だけでなく中まで及んでいるようだったら、七日間その家を閉鎖する。 39 七日目にもう一度調べ、しまが壁に広がっていたら、 40 その部分を取り壊すよう命じる。取り除いた石は町の外の汚れた場所に捨てる。 41 それから壁の内側をすっかり削り落とし、町の外の汚れた場所に捨てる。 42 代わりに新しい石を入れ、新しいモルタルを塗る。
43 それでもまた、しまが現れたら、 44 祭司が確かめる。しまが広がっているのがはっきりすれば、ツァラアトに間違いない。その家は汚れている。 45 すぐ取り壊させなさい。石も材木もモルタルも全部、町の外の汚れた場所に運び出す。 46 閉鎖中の家に入った者は夕方まで汚れる。 47 その家で休んだり食事したりした者は、衣服を洗わなければならない。
48 祭司がもう一度見に来た時、塗り替えた壁にしまが広がっていなければ、その家はきよめられ、ツァラアトは治ったと宣告する。 49 そして、二羽の鳥、杉の木、緋色の撚り糸、ヒソプの枝で、きよめの儀式を行う。 50 祭司は、土の器に入れた湧き水の上で鳥の一羽をほふり、 51-52 その血の中へ生きている鳥を、杉の木、ヒソプの枝、緋色の撚り糸といっしょに浸し、七回その家に振りかける。これで家はきよくなる。 53 それが終わったら、生きている鳥を町の外の野に放す。こうしてその家をきよめ、また住めるようにする。」
54 以上が、ツァラアトにかかった場所についての指示です。 55 すなわち、衣服、家、 56 皮膚の腫れもの、やけどの痕、透明状の斑点などに関するものです。 57 この指示に照らし合わせて、ほんとうにツァラアトかどうかがわかるのです。