ツァラアトによる汚れときよめ
11-2 主はモーセとアロンに命じました。「皮膚に腫れもの、かさぶた、できもの、吹き出物が出て皮膚が透明状になったときは、ツァラアト(皮膚が冒され、汚れているとされた当時の疾患)の疑いがある。祭司アロンか、その息子のところに患者を連れて行き、 3 患部を見てもらいなさい。患部の毛が白くなり、患部が皮膚の下まで及んでいるようなら、ツァラアトである。祭司はツァラアトだと宣告しなければならない。
4 ただし、白い患部が皮膚の下までは及んでいないようで、毛も白く変わっていないなら、患者を七日の間、隔離する。 5 七日目に祭司が患部を調べる。患部がそのまま広がっていないなら、さらに七日の間、隔離する。 6 七日目にまた調べ、患部がよくなり、広がっていないなら、「きよい」と宣言する。ただの発疹にすぎなかったのだから、患者は衣服を洗うだけで、元どおりの生活に戻れる。 7 もし、調べてもらったあとで患部が広がったら、もう一度、祭司のところに行かなければならない。 8 調べた結果、患部が広がっているなら、祭司は彼を「汚れている」と宣告する。これはツァラアトである。
9-10 ツァラアトの疑いのある患者は、必ず祭司のところに連れて来る。祭司は皮膚に白い腫れものがあるか、患部の毛は白いか、腫れものがひどくただれているかなどを調べる。 11 そのような症状がはっきり見えたら、慢性のツァラアトである。祭司は患者に「汚れている」と宣言しなければならない。その人は明らかに汚れているので、検査を続けるために隔離される必要はない。 12 ツァラアトが足の先から頭の先まで全身に広がっているのがわかったら、 13 祭司はその人に、「きよい」と宣言する。全身が白くなっているので治ったのである。 14-15 ただし、一箇所でもただれたままの赤肌が残っているなら、「汚れている」と宣告される。 16-17 それがあとで白く変わったら、祭司に見てもらう。患部が完全に白く変わっていたら、祭司は「きよい」と宣言する。
18 できものが治っても、 19 白く腫れ上がっていたり、赤みがかって白く光っていたりしたら、祭司に見せなければならない。 20 祭司は調べて、できものが皮膚の下まで及んで見えたり、患部の毛が白くなっていたりしたら、「汚れている」と宣言する。できものの痕がツァラアトにかかったからだ。 21 ただし、患部の毛が白くなっておらず、患部が皮膚の下まで及んでいないように見え、色も灰色なら、患者を七日の間、隔離する。 22 その期間に患部が広がれば、「汚れている」と宣言する。 23 患部がひどくもならず、広がってもいないなら、できものの痕にすぎないから、祭司は彼を「きよい」と宣言する。
24 やけどの箇所が赤みがかった白か、ただ白く光っている場合は、必ず祭司に見せる。 25 光った患部の毛が白くなり、ただれが皮膚の下まで及んでいるようなら、やけどをした部分がツァラアトにかかったのだ。祭司は患者を「汚れている」と宣言する。 26 祭司が見て、患部の毛も白くなく、ただれも皮膚の下まで及んでおらず、治りかけているようなら、患者を七日間、隔離する。 27 七日目に彼を調べて、患部が広がっていたら「ツァラアトだ」と宣告する。 28 患部が転移したり広がったりせず、治りかけているようなら、やけどの痕にすぎない。祭司は「ツァラアトではない」と宣告する。
29-30 男でも女でも、頭かあごに、腫れものがあったなら祭司はその患部を調べる。患部が皮膚の下まで及んでいるように見え、黄色い毛が見つかったらツァラアトを宣告する。 31 ただし祭司が見て、患部は皮膚だけにとどまり、しかも黒い毛がないなら、患者を七日の間、隔離する。 32 七日目にもう一度調べるのだ。それで患部が広がりもせず、黄色い毛も見つからず、患部も皮膚の下まで及んでいないようなら、 33 患部の毛は残し、回りの毛を全部そり落とす。こうしてさらに一週間だけ隔離する。 34 七日目にまた調べて、患部が広がりもせず皮膚の下まで及んでもいないようなら、祭司は彼を「きよい」と宣言する。その人は衣服を洗えばいつでも帰してもらえる。 35 しかし、あとで患部が広がり始めたら、 36 祭司はその人を再び調べなければならない。確かに広がっていれば、黄色い毛を調べるまでもなくツァラアトを宣告する。 37 特に広がっているわけでもなく、患部に黒い毛が生えているなら治ったのであり、ツァラアトではない。祭司は彼を「きよい」と宣告する。
38 男でも女でも、皮膚に透明状の部分はあるが、 39 それが鈍い白色で、だんだん消えていくなら、単なる湿疹である。
40 髪の毛が抜け、はげてきたからと言って、ツァラアトである決め手にはならない。 41 前頭部の毛が抜けても、はげただけで、ツァラアトではない。 42 もし、はげた箇所に赤みがかった白い部分があれば、ツァラアトの疑いがある。 43 その場合は祭司が調べ、ツァラアトのような赤みがかった白い腫れものがあれば、 44 ツァラアトを宣告しなければならない。
45 ツァラアトだと宣告された者は、衣服を引き裂き、髪を乱し、口を覆って、『私は汚れている。汚れている』と叫んで歩かなければならない。 46 その症状がある間は汚れた者とみなされ、野営地の外で暮らす。
47-49 毛や亜麻布の衣服や織物、皮や皮細工物に緑あるいは赤みがかった斑点ができ、ツァラアトの疑いがある場合は祭司に見せなさい。 50 祭司はそれを七日の間、隔離しておき、 51 七日目に取り出して調べる。もし斑点が広がっていれば、伝染性のツァラアトである。 52 ツァラアトが発生した物は、衣服でも織物でも亜麻布や毛の覆いでも皮製品でも、焼き捨てなければならない。伝染するといけないからだ。
53 七日目に調べて斑点が広がっていなければ、 54 問題の物を洗い、さらに七日間そのままにしておきなさい。 55 そのあとも斑点の色が元のままなら、広がっていなくても確かにツァラアトだから焼き捨てなさい。その物は完全に汚染されている。 56 洗ったあと、斑点が消えたら、布でも皮製品でも、その部分を切り取る。 57 それでもなお斑点が現れるときはツァラアトだから焼き捨てなさい。 58 洗っただけで斑点がすっかり消えれば、もう一度洗い直してから前のように使える。」
59 以上は、皮や布製の衣服などにツァラアトが発生した場合の指示です。このようにして、ツァラアトかどうかの判断を下します。